木は二酸化炭素を結果的に減らすことはありません。
しかし、大気中の二酸化炭素を減少させます。
人は通常の生活をしていくのに、多くの二酸化炭素を排出しています。それは、幹線道路
沿いの排気ガスで煤けた樹木や、ビルや大型商業施設の屋上に置かれた大量のエアコン
室外機などを見れば分かります。
人はその活動をやめない限り、どうしても二酸化炭素を排出せざるを得ません。
いくら省エネ電化製品や、ハイブリッド自動車などを開発しても、二酸化炭素の排出を
抑制するだけで、大気中の二酸化炭素を吸収することは出来ないのです。
しかし木は、その育成中に1t以上の二酸化炭素を吸収してくれます。
ただ育成期を過ぎると、二酸化炭素をほとんど吸収せず、また、枯れて倒れて土に還ると
きには、土の中の微生物に分解され、空気中の酸素と結合し、再び二酸化炭素になって
しまいます。(材木として使用しても、結果焼却処分となるときに二酸化炭素になります。)
ですから、結果的に、木は二酸化炭素を減らすことはありません。
では、どうすれば二酸化炭素を減らすことができるのか?
それは、まず地球上に木を植えて増やすこと。そして育成期を終えた木を製品としてリサ
イクルし、その製品を長く利用する事で二酸化炭素に還る時間を遅らせ、その間に新しい
育成期の樹木や緑化樹木を植えること。そうすることで大気中の二酸化炭素を減少させて
いくことができるのです。
冒頭で木が大気中の二酸化炭素を減らすことができる、というのは「木で使われている
製品を利用する」ことと「植林をする」という、二つの活動の繰り返しで実現することがで
きます。
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